未来のために・・・
全国各地で熱戦が続く全国高校野球の地区予選。
中でも岩手県立大船渡高校のエース投手が話題になっています。
柴田は5月に近隣の高校を訪問し、そのフィーバーぶりを
現地の方から直接教えていただきました。
そして今回の予選では、エース投手の活躍もあり大船渡高校は決勝まで
勝ち進みました。決勝当日、試合会場にはエース投手の姿を一目でも
見ようと多くの観客が訪れました。
しかし、そのエース投手は最後まで登板することはありませんでした。
結果はというと、チームメイトの健闘むなしく敗退となりました。
実は、エース投手は決勝までの投球数が既に400球を超えていたそうで、
相当な負担を強いられていたと思います。ここで決勝とは言え、
選手の体調を最優先に考え、出場させなかった監督の判断は
評価されるべきだと思います。
とはいえ、様々な見方があるのも事実。
やはり、翌日から当校にはエース投手を登板させなかったことに対する
批判の電話が相次ぎ、職員の方が対応に追われているそうです。
批判をされる大人の皆さんへ。
例え大人顔負けの投球をしていていも10代の子供です。
あなたのためにあのエース投手が投げているわけではないのです。
エース投手にこれからどんな未来が訪れるかはわかりません。
ですが、きっと彼はあの時投げないで良かったと思う日が来るでしょう。
だって、みんなに支えられていたから出場しなかったんです。
子供たちにはこれからの未来があります。
その未来を私たち大人が自らの欲望で潰してしまってはなりません。
エース投手の未来は、これから彼が決めるものです。
どうかその未来が今よりもっと輝いた未来であるように、
私たち大人はそばで、遠くで、エールを送り続けることが大切だと思います。